技術力

この頃、懸念することがある。技術力ということだ。
ずっとIT業界に関わってきたが、ものづくりという点において、停滞が起きている、最たる現場になっていると思うのだ。これは、あくまで私見だ。だから反論は自由にしてもらってかまわない。
まず、オーバーテクノロジーは、排除される。
創意工夫も嫌われる。
低コスト、それなりにが全体の風潮である。

その昔「プログラマという職業」でちらりと書いているが、その弊害があちらこちらの現場で起きている。あの日記は、実はseasarの生みの親である某氏のブログ上での発言を見てからである
http://d.hatena.ne.jp/higayasuo/20090212/1234443070
待遇をあげるという点では、彼に賛成だが、誇りの部分は主観の問題であり甘ちゃんと言われる筋合いはどこにも無い。現実が理想と乖離するのは当たり前で、近づけられるかに努力が伴わないといけないと常々私は思っている。ここをばっさりやってはね。

さて、技術力の話に戻すが、極めることを本質に戻す時代が来たのではないかと思っているのです。なにか研究開発が知識階級やエリート層の特権のように語られるが、そんなことは無い。もう、情報は、インターネットで充分フラット化されている。資料集めにお金を払う必要もない。無料で使えるソフトもあるし、表計算を使えば、先人が苦労した設計値の誤差計算だって正確に行える時代である。生産性の問題は大手に任せるとして、中小の皆さんは、技術力を付けたほうが良くはないですか?

身の回りにメイドインジャパンが少なくなっている。勿論生産コストを考えると海外にシフトせざるを得ない。が、世界の消費者は、メイドインジャパンブランドを信頼している。お金がかかっても買ってくれる消費者もいる。平均的な機能な製品だと価格で選んでしまうが、技術的に飛びぬけていると価格は二番目以降の選択肢になってしまう。ここが、生きる道なのではないかと。

最近のウォン安、アメリカの景気後退、中国の躍進、ECの政策など見てると、金融経済が終わりつつあるなと思うわけです。次はどこへっては、わかりませんが少なくとも、技術力ってのは日本をたすけるのではないかと。